子どもの造形表現に関わる人クラス
ふりかえり
開催概要
本講座では、参加者がART(造形表現)を通し、
保育、教育について、体験的、対話的に考え学びを深めます。
「子どもの造形表現に関わる人クラス」は、
園での造形担当の方のみを対象とするクラスではありません。
子どもの「表現」は、日常の中で日々豊かになされています。
生まれていく表現の素晴らしさに気づき、受容し、
さらに豊かに深めていく子どものパートナーになりたいと考えている方、
ぜひ御参加ください。
園での実践者でない方も大歓迎です。
私たちは、本講座のテーマである「ふりかえり」を
子どもたちの表現と関わっていく上でとても重要だと考えています。
なぜなら、子どもたちの表現に対し、「なぜこのような表現を彼らは生み出したのだろう」と
子どものたちと共にある大人が客観的に学びを深め、考察し、
子どもたちの次なる表現により深く対峙することを
可能とするものが「ふりかえり」と考えているからです。
ARTが保育、教育にとってどのような意義があるのかを
私たち大人は簡単に答えが出せません。
しかし、大人同士で子どもの表現を「ふりかえる」ことで、
目の前の子どもの姿、そこに関わる自分も含めた大人の姿とその背景に思いを至らせ、
探究し続けることを可能にすると考えています。
本講座では、
①自分自身が表現をする体験をする
②表現する自己を 「ふりかえる」
③他者の表現を共有し、他者の表現を「ふりかえる」
④自己、他者の表現の「ふりかえり」を通して「ふりかえり」の理解を深める
⑤自身の日々の活動で実践できる 「ふりかえり」の手法、アプローチを考えるきっかけとする
上記を実践的、経験的に学びます。
ご関心のある方、ご一緒しませんか?
参加資格について
※ご参加いただける方は、NPO法人子どもARTプラットフォーム「子どもの造形表現に関わる人クラス」基礎編受講者atelier le matin、または浅羽聡美、浅羽雄介のワークショップや講座、研修のいずれかに参加されたことのある方が対象になります。
日程
すべて2日間通しの講座となり、1日のみの参加はいたしかねます。予めご了承ください。
<2019年>
09月28 日(土) ー29 日(日) @東京都葛飾区
開催場所
Shibamata FU-TEN Bed and Local コモンルーム
〒125-0052 東京都葛飾区柴又7-12-19
参加費・講座詳細
発展 ¥25,000-[税込]
※当法人の未会員の方は、別途会員費をお支払いただきます。正会員(¥20,000-)、一般会員(¥10,000-)のいずれかをお選びください。各会員特典等は当サイト内子どもART会員制度のページや子どもARTプラットフォーム事務局までお問い合わせください。
●内容:講師の言葉より
子どもにとっての造形表現と、そのプロセスでのおとなの“関わり”について、考え方とともに、具体的なスキル──素材選び、環境づくり、投げかけなどを扱います。同時に、実践に不可欠な「振り返り」や話し合いの手法など現場でのおとな同士の協働についても学び合います。2日間を通して、体験と対話を中心とした“学び合い”の姿勢を大切に進めて行きます。唯一の正解を求めるのではなく、気づきと発見を、ともに探しましょう。
アウトカム:造形を通した子どもとの関わりにおいて、現場で使えるスキルが見つかるとともに自身の考え方に何かしら変化が起きていること。
●構成:子どもの造形に関わるのに必要な4つのチカラを養う。
1、自ら感じて、表現するチカラ
2、アートに関する技術と知識
3、関係をつくるチカラ
4、自分自身の在り方、メタスキル
●定員:16名(お申し込み先着順とさせていただきます。お申し込み情報は下部にあります。)
●参加者資格:NPO法人子どもARTプラットフォーム「子どもの造形表現に関わる人クラス」基礎編受講者。atelier le matin、または浅羽聡美、浅羽雄介のワークショップや講座、研修のいずれかに参加されたことのある方。
●主催:NPO子どもARTプラットフォーム
講師紹介
atlier le matin アトリエ ル・マタン
浅羽 聡美 Satomi Asaba
誰もが自分を自由に表現でき、自他ともに受けとめあえる美術を通して、ワークショップ、人材育成、情報発信など行う。これまで幼児から高齢者まで、教育、医療、福祉など多方面で活動している。近年は特に、障がいのある子どもたちや保育園での美術導入に注力している。著書『子どものチカラを引き出す美術と大人の関わり合い』他
浅羽 雄介 Yusuke Asaba
PR会社にてメディア・リレーション、グラフィック・デザイン、ブランド開発、社内コミュニケーションなどを経験。2012 年から、パートナーである浅羽聡美とともにatelier le matin(アトリエ ル・マタン)として活動、保育園を中心に、企業、障がい者施設、大学などでアート・セッション、学びと対話の場をつくる。2017 年からフリーランスとして保育園でのファシリテーション導入による人材育成、組織開発を行う。
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参加者の言葉 2018年1月講座参加者からのアンケートから
2017年7月9日に開催した浅羽雄介氏講師の「保育・教育の場でのファシリテーション
「私たち」でつくる語り合いと学び合いが生む創造的な関係性」開催報告、アンケート付
■講座の満足度
-たいへん満足
理由:今回の講座に参加するにあたり、学んだ内容を持ち帰ってすぐに実行できるような、実践的な学びを期待していました。企画から振り返りまでの技術的な手法を体験できたこと、現場の雰囲気を感じられたことは、座学や書籍では知ることのできない大きな学びでした。また、事前に考えていた「こんなことを知りたい・学びたい」以上のことを得られることができたことに大変満足しています。(T・F)
-たいへん満足
理由:素敵な方々と最高の時間を共有できたから。(Y・H)
-たいへん満足
理由:今まで幼児教育においての特にアートや表現活動でそのやり方に疑問を持ち、それを人に話してもなかなか共感を得られなかったことが多くあったのですが、浅羽聡美先生が、その経験を経てお話し下さったことの一つ一つに『そう!そう思っているんです。私はうまく言えなかったけれどそう言う事です。』と納得しながら聞いていた自分がそこにいました。そしてそれがとても嬉しかったです。また、実際の活動を通して、正解のない、評価がないという事がどれほど楽しく、思うままにやれるかが身をもって感じ取れました。雄介先生のチェックインやチェックアウト、振り返りなどもすぐに保育園で実践できる内容だと思いました。発表するのは、うまく言えない部分や本当の自分の声を聴く怖さ など様々な感情が入り乱れて、最後はなんだか落ち込むというか、気持ちが萎えてしまったりもしましたが、それも学びだったように思います。上に立つ立場であるが故の傲慢さが、自分では『それはないよな』と思っていたけれど『いや、あるかも』なども思いました。いろいろな意味で、深く考えさせられ、感じ、学びの多い講座でした。この講座を受講できたこと、とても感謝しています。(Y・Y)
-たいへん満足
理由:従来の〝わかった気になる〟聞くだけの講座とは違い、今回の講座は体験的なプログラムを通してあらゆる角度から「表現とは?」を考察する機会となり自分の中の枠が広がった。(E・K)
■講座で印象に残ったこと、考えさせられたこと
-造形が図工や工作のような作品作りではなく、人と人をつなぐツールであるということ。そのツールをつかって自分と他者の違いを認め合うということなのだな。。。と感じました。(K・O)
-これまでの保育の常識を疑っていくという言葉が印象的でした。私は保育の世界のほんの一部しか知らないから、異業種や、いろんな保育の考え方にもっと触れていかねばと思いました。(Y・H)
-見守る=自分を消す
「一人一個」「順番」の不平等性
自由という名のもとに不自由になる
全員が「たのしむ」ことへの違和感(T・F)
-大人たちがいかに枠を与えてしまっているのかということ
子どもたちは皆、イノベーターであること(H・O)
■あなたにとって表現、とは何でしょうか?
-まだよく分かりませんが、内面にあるものを具現化することなのかなと思っています。(K・O)
■乳幼児教育において大事にすべきことは何とお考えでしょうか?
-肯定されること。安心できる大人との出会いと対話だと思っています。(K・O)
-その子を観る
その子の声を聴く
そこからサポートすべきことが見えてくる(H・O)
-まだ他者の目線をはねのける強さのある乳幼児の行動は一挙手一投足がその子そのもののピュアな表現だと思う。それを見逃さずその子のありのままを受け止めること。(E・K)
■自由記入欄
これまで環境教育に携わる中で、「子どもが自然の中で感じるセンスオブワンダー」や「子どもを見守る心」を大切にしよう、と散々(うんざりするほどに…)言われてきました。私はこれらに対して、言葉にできないけど何か違う、というぼんやりとした違和感を持っていました。今回の講座を通して、そのあいまいな違和感がはっきりとしたものになり、もしかすると大人が意図的にそのような言葉ばかりの「きれいな」環境を作り上げているのではないか、という疑問を持つようになりました。
人がどのような環境(自然に限らず)で驚きや発見を感じるかは人それぞれであり、必ずしも「きらきらした」ものではないのではないか。もしかしたらネガティブと認識されがちな感情の中で生まれるものだってあるかもしれない。
また大人も一人の人間であり、「見守る」ということのつまらなさ、大人が没個性に陥ってしまうということも、今回ワークショップに参加して身をもって感じました。安全管理という面では有効かもしれませんが、子どもが木登りしたり、秘密基地を作ったりするのを見るだけでは、正直大人は全然たのしくない(笑)。これからは、その場にいる人がそれぞれ何かしらのセンスオブワンダーを感じられる環境を、自分たちのフィールドでつくっていきたいと考えています。
そして何より子どもにかかわる大人として、自分の感性と向き合えたことで、今やっている活動や自分自身に対しても自信を持つことができました。これまでの過去の清算と未来への貯金ができたような感覚です。二日間の場を共有したすべての皆様に、心から感謝しています。(T・F)